Report
 練習ではいつもうまく行くのに本番ではつい失敗しちゃったり、頭の中が真っ白になっちゃって気がつけばミスコースしちゃったり、こんな経験ありますよね。出走前のドキドキ、ガタガタ、ブルブルや走行中のガチガチ、これって緊張ですよね?緊張の生物学的メカニズムはよくわかりませんが、どうやら失敗したくないときや物事を上手にこなしたいときに訪れるようです。失敗したくないのに、失敗しやすくなるように変わってしまう人間の神経って不思議ですよね。緊張さえしなければ万事がうまくいくはずなのに、いつも肝心なところで緊張しちゃう、そんな方々にご参考になるでしょうか。

 私も緊張します。昔はひどいものでずいぶんと悩まされました。深呼吸しようとしても、胸がいっぱいで空気も吸えなくなっちゃいます。心臓が口から飛び出しそうで、ドッキンドッキン、そのうちおなかが痛くなってきちゃって。でも今はそれほどでもありません♪もちろん緊張はするのですが、コース上でガチガチになるような緊張はしなくなりました。経験と年齢にも大いに関係があると思いますが、もう一つ役に立った考え方を紹介します。それは集中力が足りないから緊張するのではないか、ということです。
 さて、実験です。想像してみて下さいね。あなたはコタツに座ってコタツの上で卵を立てようとしています。部屋には誰もいません。テレビが付いていますが、見ることはありません。音も聞こえますがその音について考えることもありません。卵に集中して真剣に立てようとしています。さて、このような場面で緊張しますか?これで緊張しちゃう人は・・・手に負えません(^o^);;;。この程度で緊張しないでくださいね。では、同じことを暗幕の下りた舞台の上でやったらどうでしょう。誰もいません。静かです。きっと大丈夫ですよね。さて、暗幕が上がるとそこには3000人の観客がいました。観客はあなたの「卵立て」の妙技を息を呑んで見ています。いかがですか?緊張してきましたか?スポットライトを浴びて、テレビカメラがあなたの手元を狙っています。アナウンサーがあなたの一挙手一投足を実況しています。制限時間が課せられ、タイマーのチッチッチッチという音が聞こえます。会場の誰かが「がんばれ!」と声をかけます。横を見ると、もう一人「卵立て」をしている人がいます。振り返ると「卵立て王決勝戦!テレビ東京 テレビチャンピオン」の横断幕。あれれ?どーですか?手足が震えて息苦しく、汗もかいて・・・これじゃ立つものも立たなくなっちゃいますね。
 どうやら緊張を引き起こす原因は外部から与えられる「その他の情報」によることが多いようです。ここで言う「その他の情報」とは、観客、スポットライト、カメラ、アナウンス、タイマー、対戦相手、決勝戦ということになります。その状況が何のことやらさっぱりわからない場合、頭の中は?だらけになって緊張はしないでしょうね。大事なのは、これら「その他の情報」をキーにあなた自身が失敗に対する恐れをどんどん膨らませたとき、初めて緊張は襲ってきます。「卵立て」に必要なものは、テーブルと卵です。それ以外は必要ありません。頭の中も「立てること」、つまりバランスを観察して考え微妙に左右に傾けてそーと指を離す。たったそれだけのことです。これに集中し、カラの凹凸まで覚えるぐらいに凝視すると、外部の情報が入り込む余地を失います。テレビが付いていても、何をやっているのか、どういうストーリーなのか、わからなくなります。瞬間は耳に入るのですが、それを記憶したり、それについて想像したり予測したりは出来なくなります。それはテレビが観客に代わろうとも同じことなんです。コースに集中し次の瞬間の自分の動作に集中すれば、邪念から生まれる緊張を跳ね除けることが出来ますよ。
 ジムカーナの本番で必要以上に緊張しちゃう人は、是非いちど「自分は何の情報がキーになっているのか」を探してみてください。練習とは違う本番でしか与えられない情報が必ずあるはずです。シリーズポイントですか?ライバルのタイムですか?2本しか走れないことですか?その情報から何をどのように想像し、予測して不安になるのでしょうか?冷静に奥深くまで徹底的に考えて見ましょう。友人や師匠に相談するのもいいです。きっとそれに立ち向かうよい方法が見つかるはずです。
 何より手っ取り早いのはその情報を遮断することですね。見ない、聞かない、これが単純です。私はその昔、2本目の走行直前まで車の中で寝ていたことがありました。目をつぶって何も考えないのですが、あわよくばそのまま眠っちゃうことがよくありました。熟睡ではありませんから寝過ごすことはありませんでしたが、起きた直後の状態では緊張できませんよ。友人との談笑にもだいぶ助けられましたね。

 さー、スタートラインに付いたら、地面とパイロンしかありません。それだけを見続けましょう。あなたを見ている他人を見てはいけません。どうしても目に入るなら目をつぶりましょう。目をつぶって、コースだけを頭の中で見続けましょう。ライバルのタイムも今の順位も1本目の失敗も考えてはいけません。ゆっくりと深く息を吸って、息を止め肩をすくめながら全身に力を入れて〜〜〜!一気に吐き出すと同時に全身の力を抜く。

それでもダメな人は、柑橘系のガムを噛むこと。あるある大辞典でやってました♪
ご意見、ご感想、ご質問はこちら。
16 「緊張って克服できる?」 2004年1月10日

皆さんから寄せられた緊張克服法