参戦記 (2011年)



大会名称 日付 場所 天候 クラス 結果
全日本ジムカーナ
第5戦
2011年7月24日 SUGO西コース
(宮城)
ドライ PN1 1位

 2本目を走り終わって逆転のアナウンスを聞き、思わず車から降りて両の拳を天高く突き上げた。まだ走行中の西野選手に抜かれてもかまわないと思った。それぐらい己の達成感に歓喜したトライだった。

 信頼できる板金屋さんでスナガワのクラッシュの痛手を修理してもらっている間、SUGOまでになにをどうすべきかを考えた。時にお客さんに相談したり、持論を語って意見をもらったりもした。皆、私がセッティングについて語るのを珍しがっていた。ドライならフィットのリアーは無限の安定感なのだが、この安定感が災いしているのではないか、と気づいたのはスナガワの1本目だった。リアーは完全にドライバーのコントロールの範囲外なのだ。わかりやすく言うとなにをやってもスピンしない車。終始アンダーでフロントタイヤばかりが仕事して曲がっている印象がある。振り返ればインにつきたくてもつけないことが良くあった。土曜日のクラッシュ現場に残ったフロントタイヤのブラックマークも明らかにインに付けてないと森田君に指摘された。ステアリングの切り遅れ以上に膨らんだ軌跡。関東戦でチャンプのデミオが見せた中速コーナーでのテールスライドが蘇るが、あんな動きはフィットではありえない。「リアーが曲がり始めてから・・・」というタカタでの西野選手の言葉も思い出す。そこで前後バランスを崩してリアーも自分の意思に従えたいと考えたのは、1位をあきらめ2位を狙ったスナガワ決勝の2本目だった。だがしかし、リアータイヤの空気圧を3.5kまで上げてもまったくなにも起こらなかったのだ。フロントタイヤを最大限にグリップさせ、それに見合ってリアーの限界を適度に落とし、前後ともにコントロールの範囲内に置く。3週間後のSUGOまでにできることを考え、フロントスプリングと中古のフロントホイールを購入して愛車の復活を待った。

 狙いは、ひとつのコーナーで0.1秒速く!
・フロントスプリング 14k → 16k
以前も125mmの16kは試したが突き上げが酷く乗れなかった。今回は150mm。この自由長の差はまったく別物だった。
・フロントホイールオフセット +45 → +35
トレッド幅が20mm広がり、安定指向。
・リアータイヤ空気圧 2.8k → 4.0k
4kまで上げてようやくコントロールの範囲内に入ってきた。しかもコーナーでの横グリップも不足ない。ただし状況により微調整は必要かもしれない。
・リアーショック 4番戻し → 3番戻し
これは土曜日にアジュール川村さんからアドバイスを頂いて変更した。

 19日(火)のSSP実習ではまだわからず、西野選手のいない金曜日のSUGOを走って他のデミオやN2、SA1とのタイム差から好感触をつかんだ。そして迎えた土曜日に手応えは確信に。トップの背中に手が届く実感を、今年初めて味わったのだった。

 取材の中でポイントのことを聞かれたが、私の興味は毎戦彼に勝つこと以外ないと応えた。土曜日、西野選手がさらなる圧勝をもくろんでフロントスプリングを交換してきたことに私は驚いた。慢心に溺れずさらなる高みを目指すその真摯な姿勢に心から感心したのだ。私は素晴らしい目標に恵まれている。彼が完璧に走ったら、やはり負けていたと思う。だから、あと0.5秒足りなかったと後に冷静に思った。他の選手も毎戦レベルを上げてきている。今後ますますPN1は混戦になるだろう。いや、なるべきだ。

 一から始める、一人でやる、と生意気言いましたが・・・。すでに沢山の方々のご厚意と励ましと応援と祝福を頂いて私のエネルギーになっていることに心から感謝いたします。ありがとうございます。


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