大会名称 日付 場所 天候 クラス 結果
06JAFCUP 2006年11月4〜5日 備北サーキット ドライ N3 3位

 ”私の2006年はまだ終わってませんよ。” で締めくくった前回のシリーズ最終戦参戦記から約2ヶ月。今年の唯一無二の目標、JAFCUP。このためだけにこの1年間があったことは僅かな人しか知らない。2003年にN2クラスでこのCUPを手にし、今年RX7を手に入れてからは、今度はN3クラスのCUPがどうしても欲しくなった。地方選手権に絞り込んだのも、練習しまくったのも、年始からのタイヤマネージメントも、全てJAFCUPに狙いを定めてのものだった。その全てが2本目ゴール直後の「僅かにとどかず」というアナウンスの一言で終わった。

(まんを辞して)
 地方選手権が9月10日に終わり、初めてセッティングを変えた。リアーのキャンバーを0度(今回初めて測定)から変更し、LSDのカム角(今回初めて開けた)も変更した。ショックもアジュールさんのご好意で仕様変更した。シーズン中に変えなかった理由はいくつかあるが、このままの仕様でJAFCUP出場の権利を獲得出来なければダメだと思い込んだから。精神論で意味がわかりませんね(笑)。そしてJAFCUPに向けて初めて車を弄りだしたら面白いように乗りやすくなった。それも今まで我慢して乗り続け欠点をを知ってるからだと思う。もうひとつは、今年のロットの新品タイヤを初めて買ったこと。初めてのRE55SWT2softの新品を前後、ぶっつけ本番で投入する。アイテムにこだわったのもこのJAFCUPが初めてだ。細かいセッティングも新しいコンパウンドも腕を上げてからで充分間に合う。(勝てなかったけどな)

(金曜日の一本目、いきなり!)
 場所は栃木から850km彼方の岡山県備北サーキット。聞くのも見るのもはじめてのこのサーキットに入ったのは金曜日からだった。地元有利になりがちなサーキットジムカーナと、まだまだ発展途上のドライビングを考えれば金曜入りは必至だった。大会中の地元選手からは「こんな設定は初めてだ」とよく耳にしたことで地元有利にならないようにした主催者側の配慮が伺えたのは救いだが、それ以前にFDでは未経験のハイスピードコーナーリングに戸惑った。案の定、金曜日の1本目に3速全開からの減速距離を誤り、危うくコースアウトしかけた瞬間は「備北まできて一本で終わりかよ!」と自分に突っ込み入れたぐらい冷や汗ものだった。そして本番ではご親切にそういう危ういセクションが2箇所も設定され、ジムカーナのハイスピード化を恨めしく思う。

(今年が終わった瞬間)
 前半のハイスピードセクションで目いっぱい背伸びしてCUPに指先が届きそうだったが、あろうことか金曜日の1本目に冷や汗をかいた同じ場所で程度はだいぶマシだが同じようにしくじり、背伸びした足元が僅かによろけてCUPに触れることなく取り逃がした。もちろん失敗はそこだけではないが走りながら悔やんだ最初のミスがココだった。そしてゴール後に「僅かにとどかず」というアナウンスを聞いてガックリとうな垂れ、今年一年が終わったと実感した。「ワズカ」という言葉がひたすら悔しさを煽る。

(3位だがビリッケツ)
 悔しさと虚脱の中、しばらく挙動不審だったかもしれない。残りのゼッケンの走りを目で追ったが頭で追えず。ラストゼッケン千葉選手の素晴らしいターンもまったく記憶に焼かれることなくゴールを走り去る白いFDをうつろな目で追っていたに違いない。唯一の8秒台のアナウンスだけが悔しさに満ちた頭に割り込んできた瞬間、「(私の)完敗だ。(彼の)圧勝じゃないか。。。」と近くの誰かに呟いた。結局後走の片岡選手が、私が抜けなかった千葉選手の1本目を抜かし、ラストゼッケン千葉選手がさらに秒を変えて抜き返すという素晴らしい逆転劇に私は絡むこともなく蚊帳の外だった。
 今回のエントラントリストを見た時から、私の中では全日本九州で2位に入った千葉選手と全日本名阪で優勝した片岡選手しか見えなかった。この二人と勝負したかったと言ったほうが穏やかだが、素直に言えば”二人しか見なかった”に等しい。そしてその二人に負けた。各地区の猛者たちが集う全日本レベルのイベントで、FD初年度3位というのは喜ばしいことかもしれないが、私の勝負はビリッケツだった。

(ダークな話見聞録)
 ルール遵守に関しては今の競技運営の仕方では個人のモラルに頼らざるおえない。私もルールを完全無欠に肯定するつもりはないがそれにも限度がある。せめて個々や集団が担う”後ろめたさ”が長い目で見た最後の堤防だと信じている。燃料添加剤の缶をパドックに転がしておいたり、ECUの変更を他人にそそのかしたり、そういう輩の価値は私の中ではないに等しい。なぜもっと自分の巧さを主張しないのだろうか。本来の巧さを懐疑される不条理をなぜ自ら招くのだろうか。巧いんだから真面目にやっても勝てるじゃないか、ヘタクソはなにやっても最後は勝てないじゃないか、と言いたい。JAFCUPの参戦記にこんなことは書きたくないが関東戦ではありえないことを見聞きしたので悲しいかな記す。みんなやってるよ、といわれても私がやってなければそれは無意味だ。

(感動のベストショット)
 パワー勝負のハイスピードコースとはいえ多くのクラスの勝負の行く末を決めたのはゴールシケイン前に置かれた1本のパイロンになったのも昨今のジムカーナの定番である。右450度ターン+傾斜つき。ここで速いターンを決めた人は180台のエントラントの中で数えるほどしかいなかった。私も1本目は漏れなく出来ないグループに。2本目はなんとか出来たがありきたりで、今までの遅れを取り戻すには至らなかった。N2クラスを制した全日本チャンプ黒岩選手は中間0.4秒遅れの8番手ながら素晴らしく速いターンで大逆転を決めた。
 そして、JAFCUP6連覇に向けてN4クラス宮嶋選手がこの一本のパイロンに近づく。この一瞬が今年のJAFCUPの最高にシビレたベストショットだった。速度、位置、向き、全てがギリギリを狙った乗るか反るかの攻めのアプローチに鳥肌が立った。そして失敗したが感動した。二人ともかっこいい。
 あと、表彰式で優勝した山田選手と古谷選手が抱き合いながら涙したとこ。ジムカーナっていいな。

 これで2006年シーズン全てが終わった。応援していただいた皆様には心より感謝いたします。
会場で「死ぬほど練習してるんでしょ?」と何人かに聞かれて「してるよ。でもまだ足りない」と答えました(笑)。シーズンオフも練習しまくって来年は全日本にエントリーしようと思います。そん時はまたよろしく♪


                                 



 

参戦記