参戦記
大会名称 日付 場所 天候 クラス 結果
05全日本ジムカーナ
第5戦
2005年7月17日 イオックスアローザ ドライ N2 2位

 「私のトップタイムを佐川さんが抜かし佐川さんの初優勝が決まる。車から降りてくる佐川さんに私は飛びつき抱きつき、それをかるがると受け止める佐川さん。」そんなことを時々通勤途中の車内で想像しては自然に涙を流していたここ2年間。土曜の夜の旅館で酔った勢いでみんなの前でこんな恥ずかしい告白を初めてしてしまった。佐川さんは今回選手カードに初めて『目標:中島さんとワンツー』と書いたことをうちに秘め私の話を笑って聞いていた。いつも望んではいたが、まさかそれが翌日実現するとはそのときはまだ誰も知らない。全ての念がこの一戦に集中し奇跡が起きたんだな。

(私を燃えさせた二人)
路面温度が上昇する厳しい条件の中、SA1クラスは服部選手が1本目にたたき出したタイムを誰も抜くことができないままラストゼッケン志賀野選手がスタートした。いつもどおりの力強いスタートをきった志賀野選手にいつもどおり頼もしさを感じ、上手に走りきってくれることを願い続けた。中間を2本目では唯一40秒を切って後半へ!こういう場面で彼が期待を裏切ることはないのです。すさまじい精神力の強さを車から発散させている感じ。正確にムリしながらし過ぎない、針の穴に糸を通すようなドライビング。そしてゴールして8/1000秒差で逆転の2連勝!!
続くN2クラスの2台目、全日本初出場の炭谷選手は1本目の好タイムをPTでフイにしていたが、そんなプレッシャーをものともしない堂々とした走りで3位に食い込むナイスランを見せてくれた。
二人と祝福の握手を交わし自分のパドックに戻りながら燃えてきた。

(快心の走り)
思ったとおり走ること。がんばるががんばり過ぎないこと。早めに踏むが踏みすぎないこと。回すが回しすぎないこと。全てをちょうどよく調節すること。そんなことを思いながら乗り込んだ。不思議なことにいつもよりドキドキしていないし不安もない。なぜだかわからないがスタートラインについたとき”できる気”になっていたのです。そしてすべてが思ったとおり、快心の走りができた。トップタイム更新のアナウンスを聞いて窓から手を高々と出してガッツポーズをした。最高にしびれる瞬間です。パドックに戻るとき佐川さんの赤いインテグラとすれ違ったが私は眼を合わせなかった。心の底から「抜かせ!」と念じたのです。

(抜かしてくれ!)
再車検場に車を停めてヘルメットを脱ぐのも忘れて佐川さんの走りを見に行った。スタートして1コーナーに向かって勢いよく飛び出した赤インテグラを見ながら「抜かせ!抜かしてくれ!!」とつぶやいた。こんな気持ちは私と佐川さんが今まで築き上げてきた様々を理解していただける人にしかわからないかもしれませんね。ライバルとか仲間とか、そんなありきたりな関係を超越した「一心同体」に近い存在。彼がいなければ今のエグゼスポーツも今の私も存在しないのです。昨年九州で自分が優勝して以来、「佐川和良の劇的な初優勝」これが私の明確な目標になった。

(夢にまでみた瞬間の実現)
中間の好タイムを聞いて彼の逆転をほぼ確信した。テクニカルに入れば彼にかなうものはいない。3角パイロンで自信みなぎるサイドを2回引き・・・あとは気が遠くなってよく覚えていない。そして0.3秒も引き離してのトップタイム更新!!私は走って佐川さんを迎えにいきました。ぼろぼろ泣きながら。エグゼスポーツワンツーというアナウンスが遠くに聞こえる。
・・・・・・・
ラストゼッケンの松本選手がゴール後に頭を抱えてうなだれた。
それと同時に私は佐川さんに飛びつき抱きついた。
ユ メ ニ マ デ ミ タ シ ュ ン カ ン ノ ジ ツ ゲ ン 。
ありがとう。ありがとう。ありがとう。涙が止まらない。
こんな私を涼しげな笑顔で抱き返す彼が好きでたまらない。

(最後にもうひと泣き)
誰よりも多くの拍手で表彰台の1位の位置に招かれたSA3クラス森田名人。私も惜しみない拍手を送り続けた。3位の天満選手が「私もあと20年ぐらいがんばれる気がしてきた」と祝福し、2位の川脇選手がなんとも粋な祝辞を続けた。
「森田名人の本を読んでジムカーナを始めました。今日の名人の絶妙なパイロンワークを見せ付けられて、また本棚から名人の本を引っ張り出して一から読もうと思います。(本当は関西弁)」
この二人のコメントには脱帽です。私も含めそこにいた多くのジムカーナドライバーが自然にうなずいていたのではないでしょうか。
そして最後に名人がマイクを手に取り
「・・・応援し続けてくれた奥さんに・・感謝・・していま・・す」と
泣きながら、言葉を詰まらせながら精一杯感謝の気持ちを口にしたとき、どっと涙が溢れてしまった。
私も森田名人の走りを見てジムカーナを始めました。同じような人々が今も筑波ビギナーズから増え続けています。優勝の祝福と偉大なる功績に皆が多くの拍手をおくり、名人は笑顔で壇上をあとにした。

(パイロンジムカーナ≠コースジムカーナ)
勝者の入れ替わりを感じずにはいられないクラスもある。車のセッティングとドライビングスタイルの特性の違いを感じた。私としては直線が少なければ少ないほどありがたい。そのほうが走るほうも見るほうも考えさせられる奥深さがあり競技としての面白さが増す。鈴なりのギャラリーの前で理想的なターンを決める各クラスの勝者のビデオをみて鳥肌が立つのもうなずけるのです。


 志賀野さん、2連勝おめでとうございます。大変なことですがこのまま快進撃を続けていただきたい。
炭谷さん、初出場で初入賞、おめでとうございます。この3日間で得たものは非常に大きかったと思います。今後の活躍を楽しみにしています。
田辺さん、いつも真心てんこ盛りのサービスをしていただきありがとうございます。あなたがいなければ達成できなかった最良の1日でした。

そして佐川さん、初優勝おめでとうございます。一生忘れられないであろう感動をありがとう。(また涙)

応援いただいた皆様、ありがとうございます。
思えばかなう!みんなが後から続き追い越してくれることを今思う。