参戦記
 早朝の雨もやみ、ドライで走ることが出来た1本目。午後はまた雨が降り出す予報だからこの1本で勝敗が決まる。1本勝負!悔いの残らない走りをしようと誰もが心に決めスタートするのだが、、、攻めきれずに悔やむ者、攻めすぎて悔やむ者、そして快心の1本に祝福されるもの。たった80秒に全てが凝縮されたそれぞれのドラマがあったに違いない。
(N2ウィナーは、、、ついに彼が来た!)
前回のキョウセイでも中間トップタイムをたたき出しながら後半テクニカルで失速し10位に低迷した新井選手がN2クラスでついに初優勝をとげた。去年も何度か優勝に手が届きそうで届かず、わずか1ポイント差でシリーズ6位を逃し、計り知れない苦悩を味わっていたに違いない。それ故、今回の優勝はものすごく嬉しいものだと思う。
私のパドックは彼の隣だったので運良く今まで以上に色々とお話を伺うことが出来た。
新井選手はビジュアルもさることながら、競技に取り組む姿勢も実にスマートでクールだ。知的で理論的で几帳面な知識人であり、その特徴をドライビングやセッティングに充分注ぎ込んで取り組んでいるように思う。サポートを受けているパーツメーカーとのかなり専門的な技術情報のやり取りを繰り返し、試行錯誤しながら今の車を造り上げて来たそうだ。そのような多くのサポートがあっての勝利だと周囲への感謝の気持ちも語ってくれた。私とは雲泥の差だね。もちろん中身も外身も・・・。ホワイトカラーとブルーカラーという言葉があるがまさにその差を感じた。それぞれカラーはちがっても根底には「情熱的な一生懸命」さえあれば結果はついてくる。と信じているが。
新井選手!おめでとうございます!!表彰台のてっぺんで男前が微笑む、、、まさにドラマみたいだ。
(もう一つのおめでとう)
山形の小松選手から突然電話をいただいたのが去年の12月ごろだったと思う。面識もない人から電話が来るのは商売柄日常のことだが、その電話の内容には驚いた。彼は去年のJAFCUPで私と同じクラスを走って表彰台で喜ぶ私を見ていた。自分も同じようになりたい、速くなりたいというが、具体的なドライビングの相談じゃなくもっと根本のどうしたら速くなれるかという、そりゃーものすごい情熱的な相談だったのだ。そんな直電は今までかかってきたことがなかったので少々戸惑ったが、結局今度一緒に練習に行く約束と、佐川さんの連絡先を教えた。その後私とは3度ほど、佐川さんとは何度いったのか、とにかくシーズンオフは練習しまくったに違いない。
そして迎えた今回の全日本戦初参戦で堂々の6位入賞!地元の利など全日本戦に限ってはないに等しい。最初の電話で感じた情熱は真実であり見事に実を結んだ。表彰台の前に立たされシャンペンをかけられたときの、はにかんだような笑顔を、今度は私が下からちゃんと見ましたよ。
近々2人目のお子さんも生まれるようで、2重の喜びではなかろうか。小松選手、おめでとう!
(2本目になに思う)
昼休みに雨が降り出し1本目でおおかたの勝負が決まってしまったから、一気にやる気がなえた。テントの下で椅子に座りながら1本目の走りを悔やみ、雨を恨み、少々心が腐ってきた。家族がせっかく応援に来てくれたのに1本目の走りは何たるかっこ悪さだろう。昔同じような状況で友人はリタイヤ届けを出して帰ってしまったことがあったが、そんなことも思い出した。昼の慣熟歩行もせずに、ウェットになった路面状況も見ずに2本目になにをしようか考えていた。タイヤの空気圧を上げている人がいる。2秒のペナルティーを覚悟でタイヤを変えている人もいる。そんな光景を見ながら、私は2本目でのトップタイムを出してやろうと決めた。名阪と同じく、同じタイヤ、同じ空気圧で早々と車に乗り込み気合充分で2本目に臨んだ。勝負がかかっていないからかも知れないが、自分でも驚くほどに攻めた走りができ、プロセスにも結果にも満足できた。さらに次回につながる足がかりを掴んだようにも思えた。
女房に「2本目の走りはかっこよかっただろ?」と尋ねたら「2本目走る前がかっこ悪かった」と皮肉を言われた。どうやら女房の思うかっこ悪くない男とは悔しくてもへこまない男らしい。そしてかっこいい男とは・・・隣のパドックの人らしい。そりゃーそーだ。
(雨で泣いたもう一人)
2本目になって雨が降ると、1本目にうまくいかなかった選手は泣くが、アナウンサーも泣く。なんせ順位の入れ替わりが全くない長〜い時間を無理やり盛り上げなければいけないのだから大変だ。いっそのこと1本目の順位はしばらく置いておいて、2本目だけの中間順位とゴール順位で盛り上げたほうが良いのではなかろうか。だって、ドライのトップタイムをターゲットだと叫ばれても、抜かせるわけないじゃん。と、選手もギャラリーも思っていたに違いない。
(ポイント争い)
シーズンも中盤を向かえ、各クラスのポイント争いが熾烈を極める中、今回の「1本勝負」は尚の事拍車をかけることになる。N1クラスは喜多選手の連勝に斉藤選手がストップをかけ今のところ平田選手との激しい2位争いが予想される。N2、N3クラスも1位は固そうだが2位以下がごちゃごちゃでまだわからない。N4クラスはこの1戦でポイントリーダーが入れ替わった。
もちろん私も客観的じゃいられない。何とかその渦中に紛れ込みたいものだ。

 今回、2本目であることに気がついた。もしかしたら、そうかもしれない。次回、MINEで試みてみよう。
佐川さん、志賀野さん、入賞おめでとうございます。なかなか3人同時入賞ができませんね〜。すまん!
サービスの田辺さん、応援いただいた皆様、ありがとうございます。
大会名称 日付 場所 天候 クラス 結果
全日本ジムカーナ
第4戦
2004年5月15〜16日 SUGO ドライ
ウェット
N2 8位